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2009年09月23日
◎中国の躍進と日本の凋落

< 中国との関係強める米国 >

米国が中国との関係を強めつつある。

実際、新聞紙上などで米国と中国、2国間の繋がりを示す「G2」などといった表記をみることも、いまでは決して珍しくなくなった。

しかし、このG2という表現、以前は米国と日本を表していたことを覚えているだろうか。具体的には、いわゆるバブル期に当たる80年代後半から90年代初頭などがそれにあたる。

つまり、それからすると日本の立場が大きく凋落する一方で、中国が大きく躍進しているという姿が浮かび上がる。今は昔---という一抹の哀愁を感じられずにはいられない。

< パートナーの存在重石にも >

厳密な規定などがあるわけではないが、前述したG2という表現は、世界に冠する超大国である「米国」と、それと歩調を併せる「パートナー」という意味で使用されることが多い。

中国の場合、政治情勢そのほかの要因ではなかなか米国のパートナーということも難しいのだが、世界最高を誇る膨大な人口を要することに裏打ちされた経済の規模といい消費といい、世界的な経済成長を図るうえで中国の存在は無視できない。かつての日本とはかなり違う色合いだが、米国のパートナーとなりうる存在は現実問題として中国しかないのだろう。

ともかく、米国のパートナーになっている以上、中国に対する期待が高く、またそれと同時に風当たりも強いことは言うまでもない。足元の世界経済の落ち込みを脱却する牽引役として強く期待する向きは決して少なくない。

今後の問題は、中国がそれに応えられるかどうか。日本の場合には、結果としてパートナーに選ばれたことが重石となり、その後の凋落へと繋がった面は否めないが---。(了)



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