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2009年08月19日
◎露系銀行がかく乱要因に

< 薄商いのなか大玉振るう >

ここのところ、インターバンク・ディーラーとの情報交換のなかでたびたび聞かれる「ピッグ・プレイヤー」の存在がある。

それは、あるロシア系の銀行で、ロンドン市場の早朝など薄商いを狙いポンドやユーロを中心に大玉を振ることも少なくなく、マーケットのかく乱要因となっている。

サマーバカンスを取り始めている市場筋も少なくなく、流動性が低下している状況だけに、思わぬところで足をすくわれぬようヘッジをしっかりとして想定外の価格変動にも対処してほしい。

< ロンドン早朝など要注意 >

ひとくちに「ビッグ・プレイヤー」と言っても、ヘッジファンドのほか、原油高の恩恵から潤沢な資金を有するオイルマネー、あるいは「SWF(=政府系ファンド)」など---業態は様々だ。また新興国などの一部中央銀行も「ビッグ・プレイヤー」である投機筋に含まれるのかも知れない。

そうしたなか、ここにきて活発な動意をうかがわせるのが件のロシア系銀行だ。
以前にもレポートしたことがあるように、ロシア系の銀行はそもそも論として実施した売買を市場に知らしめるような取引の仕方が少なくない。また取引時間についても、前述したロンドン市場の早朝などマーケットの流動性が枯渇する時間帯を狙って売買をする傾向が強い。

そんなこともあり、ただでさえ欧米勢のサマーバカンス、本邦勢の盆休みなどから取引が薄くなっているなか、ロシア系銀行の売買が最近のマーケットのかく乱要因となっていることは間違いない。

為替取引における責任は飽くまで自己で負うものだが、少なくとも「危険な時間帯」ではポジションを少なめにするなど、売買に際して注意をしていただければと思う。(了)



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