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2009年06月24日
◎新駐日大使のルース氏とは?

< ナイ氏優勢を最後に大逆転 >

新駐日大使について、金融市場関係者からも様々な思惑が台頭している。

駐日大使の人選だが、事前には「ジョセフ・ナイ教授が有力」といわれてきた。実際、今年の年明け1月には日本の大手全国紙でも「次期駐日米大使にジョセフ・ナイ氏」などといった観測記事が報じられている。

ちなみに、そんなジョセフ・ナイ氏はハーバード大学ケネディスクールの教授であり、「ソフト・パワー」論の主唱者として有名であると同時に外交ブレーンとして民主党の政策決定に深く関与してきた人物として知られる。「大物」と言ってよい。

ご存じのように、駐日大使といえば日本と米国を繋ぐ重要なポジションで、実際これまではマンスフィールドやモンデール、シーファーなど錚々たる顔ぶれが務めてきた。それが「大物」のナイ氏ではなく、日本では無名のジョン・ルース氏に逆転で決定したわけだが、ルース氏も実は「隠れた大物」なのだろうか。

< 金持ちではあるけれど・・・ >

そんなジョン・ルース氏について専門家に取材をしてみたところ、次のような回答が得られた。

スタンフォード大の法科大学院を卒業後、自身も弁護士として活躍。現在は約600人の弁護士を抱える法律事務所のCEOも同時に務めている人物で、顧客には検索大手のグーグルなど有名企業も少なくない---。

つまり、かなりの金持ちで、米大統領選においてオバマ氏を資金面で支えたという話も頷けるものだろう。

しかし、それでも前述したように、過去の駐日大使はというと副大統領や上院院内総務、下院議長などを務めた人物が就任しており、それよりはいささか「小物」ではないか、という気がしている。(了)



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