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2009年06月03日
◎FX取引の適正倍率とは?
< 当局は25倍の規制案提示 >
個人投資家向け為替証拠金取引、いわゆるFX取引のレバレッジ規制がそこここで話題となっている。
先々週の当コーナーでもレポートしたように、4月24日の日経新聞では、現行で最高600倍前後の高倍率も存在しているものを20〜30倍にする方向で金融庁が調整を予定していると報じていた。
また、それに続き5月21日付の同じく日経新聞では、一部業者に対し「25倍まで」の規制案を金融庁が提示した、と報じられている。
< 個人投資家も規制に反対 >
いったい、どの程度の倍率が「適正」であるのか、その見極めは非常に難しい。
一部業者が導入している前述した600倍というレバレッジはさすがにヤリ過ぎだと思うけれども、個人的には100倍程度でも良いのではないかと思っている。
ちなみに、筆者の立場は業者に近いかも知れないので、オルタナティブ投資サービスを提供する株式会社GCIキャピタルが実施した個人投資家アンケートの結果を見てみると、レバレッジの上限を20〜30倍とする規制について、有効回答の84・7%が「反対」と回答したという。
また、自由回答を見てみると「規制する理由を明確に説明すべき」「規制することにより投資家の自由度が大きく損なわれることになる」「50倍以下に規制されたら海外業者に移る」---など、かなり勉強されている方たちからの、真摯な意見が観測されている。
金融記者という仕事柄、複数のFX業者や証券会社、投資信託などの人間と話をする機会も少なくないのだが、ここ最近は個人マネーが外為市場に戻りつつあるという指摘をされる専門家が少なくない。そんなせっかくの追い風を反故にさせてしまうような、馬鹿げた規制だけは絶対に辞めてほしい。(了)
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