TOP
コラムTOP
最新コラム
バックナンバー
2009年05月20日
◎重い腰を挙げた金融庁

< FX業者への介入相次ぐ >

ここのところは個人向け為替取引、いわゆる「FX取引」に関する報道が目につく。

そのひとつは、FX業者に対するレバレッジの規制で、4月24日の日経新聞では、現行は最高で600倍前後の高倍率も存在しているレバレッジの上限を20〜30倍にする方向で金融庁が調整を予定していると報じている。

筆者の本業は国際金融の記者なので、これに関する話はかなり前から、当局を含めて色んなところから聞いていた。ただ、それにしても意外だったのは、レバレッジの上限があまりに低いことだ。
それだけ痛んでいる個人投資家の方たちが多いということなのだろうか。

< 低スプレッドにも監督強化 >

さて、そんな余韻も覚めぬうち、今度は一部新聞でFX業者の「低スプレッド」を問題視、業者への警告を始めたと報道された。

記事によると、当局は過度な低スプレッドの導入を受けて単に「採算悪化」へと繋がると考えているだけでなく、「虚偽広告の恐れあるとみて、監督指針を改正する」(3日付日経新聞より)---模様だ。

まぁ、知っている人には釈迦に説法だが、業者が「まともに」儲けるは大きく2つの方法しかない。
ひとつは「売買手数料を徴収する」で、もうひとつは「スプレッドで利ザヤを抜く」だ。

つまり、別の言い方をすると、「手数料ゼロ」で「スプレッド・ゼロ(あるいは1銭)」などという先はどうやって儲けているのか理解に苦しむ。人件費もさることながらチャートやニュースも口座開設者はタダで利用出来るわけだし。

すると、絶対にそうだという確証があるわけではないけれど、そうしたFX会社はなにか不明瞭な措置を密かに講じているのかも知れないという疑念は確かに残る。(了)



Copyright (C) 2004 fx-newsletter All Rights Reserved