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2009年04月15日
◎5月解散論急浮上

< 民主の敵失で自民強気に >

ここにきて、自民党の鼻息が急に荒くなってきた。

そのひとつには、各種世論調査による自民党の支持率回復があり、また民主党代表の小沢一郎氏の公設秘書逮捕を受け、苦戦続きだった地方選で若干明るい兆しが見え始めてきたことがある。

実際、後者については先月29日投開票された千葉知事選で民主党が後押しした候補が「無所属」で出馬した森田健作氏に敗れている。

< 自民と民主の駆け引き続く >

そんななか、麻生太郎首相は09年度補正予算案などに対する民主党の対応次第で衆院解散・総選挙実施の可能性を言及した。

議会の解散権が首相にあるとは言え、自身にアゲインストの風向きのときにはダンマリで、フォローになった途端に解散カードをチラつかせるとは随分と調子がイイのではなかろうか。町村前官房長官が「自民党に順風が吹いているわけではない。国民から批判を招きかねないもの」と苦言を呈したのも、ある意味で当然だったように思う。

ともかく、そんなこんなで「5月の衆院解散・6月総選挙」論が急速に取り沙汰はじめているようで、永田町はにわかに慌ただしくなってきた。

しかし5月解散説というのは、民主党の出方次第で実はなかなか難しい。参院で主導権を握っているだけに、審議の引き延ばしになった場合、成立が6月へとズレ込む可能性が高くなる。

その場合、日程が1ヵ月遅れた「6月の衆院解散・7月総選挙」---は、東京都議選(7月12日投開票)との絡みで望ましくないとの見方が有力だ。とくに公明党が強く反対しているという。
いつ解散・総選挙が実施されるのかをめぐる駆け引き、「チキンレース」はまだ当面続く可能性がある。(了)



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