TOP
コラムTOP
最新コラム
バックナンバー
2009年04月08日
◎国家限界説と米国の凋落

< 国家寿命300年限界説 >

聞くところによると、「国家寿命300年限界説」というものがあるらしい。

改めて指摘するまでもないが、どんなものでも必ず終わりが来る。これは強大な国家であっても例外ではない。平家物語でいうところの、「盛者必衰の理をあらわす」---とでも言うべきか。

ともかく、過去を振り返ってみると、日本の徳川幕府も成立から300年持たずに崩壊したし、中国の唐や古代ローマなども前述した限界説がピタリと当てはまる。

< 米国誕生から200年経過 >

そうしたなか、米国の誕生(独立)は1776年のことであり、今年が233年目となる。

そう、米国は前段で指摘した「限界説」の真っ只中であり、しかも誤解を恐れずに言えば、サイクルの末期にあたるとも言えそうだ。強大な権力を持って世界に君臨した米国から覇権が移行する時間帯に入っている可能性もある。

また、覇権が移行する際には恐慌が起こるともいわれているが、いわゆるサブプライムローン問題に端を発した、ここ数年の世界経済情勢がそうした色合いを強めていることは周知のことだと思う。こちらも気になる符合の一致と言えるだろう。

なお、ここで若干の余談をいえば、先に取り上げた米国誕生から数えた年数である「233」はいわゆるフィボナッチ指数にもあたる。筆者はチャート分析の専門家ではないが、日柄分析の観点からも今年は重要な「転換の年」に当たるのかも知れない。そう考えると、米国の衰退がますます顕著な気がするのは、筆者の気のせいだろうか?

最後の最後にいま一度、平家物語の一節を紹介して本稿を終わりたい。「猛き人もついに滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ」---。(了)



Copyright (C) 2004 fx-newsletter All Rights Reserved