TOP
コラムTOP
最新コラム
バックナンバー
2009年02月11日
◎GDPで悲喜こもごも

< 予想より良かった米GDP >

GDPという経済統計がある。失業率など雇用関係のデータに勝るとも劣らぬ重要な指標であることはご承知の通りだ。

米国における、そんなGDPの最新数値である昨年10-12月、第4四半期の速報値が先週末30日に発表された。ちなみに、事前予想はというと、前期比年率でマイナス5・0%ほどとかなり低めの数字が予想されていたものの、結果はマイナス3・8%となり、予想を上回った。

それもあり、一部の市況情報などでは「良好なGDP」---などと書かれていたが、本当にそうだろうか。実際、82年以来最大の落ち込み幅を記録しており、筆者が書くとすればせいぜい「予想を上回った」程度の表現になるだろう。

いずれにしても、米国の経済が依然として非常に悪い状況にあることは間違いない。

< 日本のGDPも大幅悪化か >

そうしたなか、少し先になるが、今月16日に今度は日本の第4四半期GDPが発表される。
果たしてどの程度の数字になるのか興味深いところだが市場の一部からはマイナス10%台、2ケタに落ち込むとの噂も聞かれ始めている。

一方で、単純にGDPの数字だけを比較してみると、前述したように米国がマイナス3・8%、EUがマイナス1・8%、そして英国がマイナス1・5%となっている。

どこの国も地域も景気は悪いのだが、それでも日本のGDPが本当に10%台になった場合はもちろん、それに近い数字が出た場合でもダントツで国内景気が悪い内容ということになるだろう。

そんな悪い日本の第4四半期GDPの数字が、流れを一変させる円一段安のトリガーをひく要因となりかねないのかも知れない。(了)



Copyright (C) 2004 fx-newsletter All Rights Reserved