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2009年02月04日
◎ポンド相場が波乱含み

< 対円では史上最安値更新 >

英ポンドが波乱含みで、マーケットの波乱要因となっている。

実際、先週にはポンドが対円で変動相場制以降の史上最安値を大きく更新してきたほか、対ドルでも7年ぶりとされる安値圏で推移している。

そうしたなかマーケットの一部ではBOE(イングランド銀行=英中央銀行)によるポンド買い市場介入の噂が取り沙汰されはじめた。足元スグに市場介入が実施される展開は考えにくいものの、現状のようなポンド安が今後も続くとすれば、その可能性を否定出来ないかも知れない。

< 否定後も根強い介入期待 >

では何故にポンドはそこまで安いのだろうか。

キッカケとなったのは英系金融大手RBSの08年通期決算が最大で250億ポンドに達し、「英史上最大の損失になる」(デイリー・テレグラフ紙)と報じられたこと。
それ続き発表される英第4四半期GDPが予想よりも悪化したことや、ポルトガル、ギリシャ、スペインに続く英国の格下げ観測、ハト派で知られるブランチフラワーBOE委員が英国の追加利下げに言及したこと――などポンド売り要因が相次いだことが嫌気されている。

今週初めこそ、ポンドは反発に転じているものの、バイアスはまだまだポンド安方向へとかかりそうだ。

一方、ブラウン英首相は26日に「英国の金融政策は為替レート目標を基本としていない」などと発言、事実上のポンド安を容認している。92年に大量介入したが結果失敗に終わったことはいまだに尾を引いているのだろうか?

この発言が当局の介入期待を払拭する一因を担っていたことは間違いないが、一部では依然として根強い思惑はくすぶっている。続報などに注意を要したい。(了)



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