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2008年12月03日
◎新米財務長官に集まる期待
< 政権移行期間で本来は蜜月 >
民主党のオバマ上院議員が米国の次期大統領に内定した。
本来であれば、来年1月20日の大統領就任式までは、「政権移行期間」。大統領選に向かってロクに休暇らしい休暇もとらずに選挙を戦ってきた候補は一休み、のんびりと組閣人事を考えるもの。
また、正式の就任以後も、「最初の100日」についてはメディアも政権叩きをしないという不文律があることはよく知られている。それからすると新政権が本格始動するのは翌年の春ごろになることが通例となっている。
< 今年は特殊事情「蜜月なし」 >
しかし、前段で指摘した話は通常のケースであり、今年の場合はやや特殊な事情がある。それは言うまでもなく、前代未聞とも言える金融危機の真っただ中であるということだ。
したがって、「政権移行期間」でノンビリなど、そんな悠長なことを言っている場合ではない。新大統領に就任する前、本来であれば移行期間である足もとの状況からオバマ氏は勝利の余韻に浸るヒマもなく、その一挙手一投足が注目されていることは周知の通りだと思う。
なかでも注視されているものは、次期政権の中枢を担う閣僚人事であり、マーケット的にいえばとくに財務長官の人選については多大な期待が集まっていた。
さて、そんな米財務長官人事について、筆者は先週付の当コーナーで、「注目される米閣僚人事」と題してレポートをし、その際最有力候補としてガイトナーNY連銀総裁を挙げたのだが、おりしもその後オバマ次期大統領によりガイトナー氏の就任が発表されている。
そんなガイトナー氏に集まる期待は半端なものではないだろう。難局だが全力をあげて、現在の金融危機を乗り切るよう努力してもらいたい。(了)
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