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2008年11月12日
◎変動率では円高行き過ぎ
・ドル/円は例年以上
テクニカル分析のひとつ---になるのだろうか。「年間変動率」という相場分析がある。
筆者の好きな手法のひとつで当コーナーでもたびたび報じている。しかし、10月相場は歴史に残るほどの変動を記録しているので、修正的な意味合いも含めていま一度報じてみたい。
紙幅の関係もあるため詳細は省くが、ドル/円の「年間変動率」平均16・9%に対し、今年は18・8%でそれをすでに上回っている。
もちろん、平均以上に動く年も少なくないのだが、別途指摘される「米大統領選の年は小動きに留まる」---というセオリーがあるにもかかわらず、例年以上となっている価格変動をどう捉えたらよいのだろう。一時90円台まで到達したドル/円の価格変動は、やはりヤリ過ぎの域に達しているのかも知れない。
・ユーロ/円は過去最高
一方、ユーロ/ドルやユーロ/円などユーロ絡みの価格変動を調べてみると、今年はドル/円以上の大変動が数字として示されていることが見て取れる。
ともにユーロが正式誕生して以来、最大の価格変動を記録しているが、とくにユーロ/円の年間変動率はここまで34・4%を記録しており、これはユーロの前身であるマルクを参考にした数値で比較しても、歴代で最高の価格変動になる。
ちなみに、ユーロ/円の年間変動率は平均でおよそ14・0%に対して今年は34%。例年の2倍以上の価格変動達成はやはりちょっと異常ではなかろうか?
もちろん、年末まで2ヵ月程度の時間を残しており、まだまだ予断は許さない。また、相場にはオーバーシュートがつきものだ。とはいえ、個人的にはここから円をあまり買いたくないと思っている。(了)
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