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2008年08月27日
◎支持率拮抗の米大統領選、マケインがオバマ猛追

注目の米大統領選の投票日は11月4日で、なんだかんだと言っている間に残り3ヶ月を切った。

オバマ氏が今月8日から15日までハワイに里帰りするなど、目先的には選挙戦が小休止していた感もあるが、水面下では副大統領候補の人選などをめぐり、活発な動きが続いているようだ。オバマ氏、マケイン氏とも100%プライベートな休み---など望めないのかも知れない。

さて、そんな両大統領候補に関する世論調査が米国で相次ぎ報じられている。
それによると、依然として民主党オバマ氏の支持率が共和党マケイン氏の支持率を上回っているものの、どちらかというと伸び悩みの様相で実際、フロリダやオハイオ州など大票田といえる幾つかの州では支持率が2〜3ポイント差まで急縮小している。また、一部ではマケイン氏がオバマ氏を逆転した結果も出ているという。
支持率アップに寄与するとして期待されたオバマ氏の中東・欧州歴訪は、完全に肩透かしに終わった格好だ。

こうしたマケイン氏善戦の背景には、本戦に向けて選挙参謀を入れ替えるなど大幅な人員刷新でテコ入れしたマケイン陣営の健闘という面が当然大きい。

しかし、複数の在米筋から話を聞く限り、それ以上にこれまでのオバマ氏支持に対する「飽き」という要因も無視出来ないようだ。実際、ある調査では「オバマ氏がメディアに露出しすぎ」とする人が過半を越えたうえ、「オバマ氏の情報が多過ぎる」との回答も5割近くに達していた。

現代の選挙戦においてはメディア戦略というものも非常に重要かつ不可欠だが、露出過多によりオバマ氏のカリスマ性のようなものが喪われ、支持率低下に繋がっている感も否めないのかも知れない。また、米大統領選は長期戦となることが必須なある種特異な選挙で、そのあたりのバランスを如何に取るのか、なかなかに難しいところもあるようだ。

ともかく、それからすると、原則としてメディアへの露出を一切見送った先のハワイ休暇などは逆に「沈静化」という意味でも、妥当な「戦略」であった可能性がある。
ラストスパートに向けた両候補の最後の動きに注目してみたい。(了)



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