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2008年08月13日
◎特徴多い8月相場、圧倒的な「円高有利」

金融市場は先週末から名実ともに8月相場入りしているが、8月のドル/円相場は過去の経験則を考慮すると、幾つか特徴なパターンが見て取れる。以下で3つにわけて報じてみたい。

まず挙げられる最大の特徴は、圧倒的な「円高有利」---ということだろう。調べてみると90年以降昨07年までの18年間で6勝12敗、つまり3回に2回まではドル安・円高に振れていることが見て取れる。それも、比較的最近そのパターンが多く、実際98年以降05年までの8年連続を含め、直近10年では実に9回でドル安・円高となっている。

ちなみに、そんな「8月円高有利」説は需給的にも一応の説明が付けられる。
そのひとつは、月の半ばにかけて実施される米債の償還や利払いが通常の月に比べて非常に多いこと。また、ボーナスシーズンを過ぎ、7月は活発だった日本からの資金流出が減少することも無視出来ない要因だろう。

次に見られる特徴はと言うと、意外なことに1年を通しても小変動に留まる傾向が少なくないということだ。昨年はちょうどサブプライムローン問題が世界的に広まったということもあり、月間を通した値幅が8円を越えるなど例外的な動きだったが、一昨年8月の変動幅は3・53円でこれは年間を通して9位、05年同8位、04年は同10位などとなっている。
これには、欧米はもちろん日本においても盆休み休暇やサマーバカンスなどをとる市場参加者が多いことで、取引自体が低調になり易いことが影響を及ぼしているのかも知れない。

8月相場に見られる最後の特徴は、7月同様に月初or月末のいずれかに、月間のドル高値かドル安値を記録することも少なくないようだ。

いずれの要因も飽くまで経験則、過去のパターンを参考にしたもので、しかも的中率が100%というわけではない。当たるも八卦、当たらぬも八卦と言えるだろう。
しかし、今年のドル/円相場を振り返ってみると、6月や7月のように過去の経験則にピタリとはまる展開をたどる月が少なくない。
飽くまでもリスク要因ということだが、取引をされる方は頭の片隅にでも一応留めておいていただければと思う。(了)



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