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2008年01月02日
◎高まる内閣改造論、来年早々の可能性も?
低迷する内閣支持率を浮揚させる起爆剤としたい、との思惑と絡めて自民党内で福田内閣の改造を期待する声が高まっている。
そんな内閣改造について福田首相自身は今月14日の会見で、「すぐに代えなくてはいけない事情はない」としやや消極的な姿勢を示している。しかし、その一方で「政治情勢や国会の審議がどうなるか、この延長国会がどうなるか、そういうことを考えて判断する問題」などとし、一定の含みも持たせた。
そんなこともあり、自民党内では早いタイミングでの内閣改造を期待する声が日に日に強まりつつあるようだ。
前述したように、「すぐに代えなくてはいけない事情はない」---と話をした福田首相だが、実は「すぐに代えたい事情」があるとの見方が永田町では専らだ。
そのひとつは、民主党の失策もあり尻すぼみになった感は否めないが、額賀財務相などに噴出した防衛庁利権問題だ。また、舛添厚労相による年金問題への対応あるいは開き直りとも取れる「年金公約」事実上の撤回会見が支持率を低下していることを憂慮している、との声も永田町周辺では聞かれていた。
さらにいえば、「現在の内閣は前任者である安倍内閣の陣容を基本的に引き継いだもの。そのため臨時国会終了後に、独自の福田色を出した人事を実施する予定でいた」(全国紙政治部記者)だけに、早期の内閣改造とは、ある意味で規定路線であるのかも知れない。
ただし、そんな内閣改造だが、一部自民党筋の思惑とは裏腹に日程的にはかなりタイトで、スケジュール的に難しいとの見方もある。
と言うのも現在の臨時国会が越年されることになり、その会期末は来年の15日までとなった。その一方、来年の通常国会は1月18日に開会する予定となっており、その間わずか2日しかない。「最近は政治とカネの問題が大きなテーマとなっているだけに、候補者の経歴を過去に遡って調べる、いわゆる“身体検査”にも時間を掛けたいところだろう。2〜3日間では到底時間が足りない」(前述記者)との指摘も有力だ。
そうした状況下、福田首相が如何なる決断を下すのか内閣改造があるのかどうか、その動向次第では年明け早々「政局」となる可能性も否定出来ないように思っている。(了)
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