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2007年08月01日
◎下期の為替は波乱含み、上期の基調が一変も?

今年も半年がすでに終了、折り返し地点を越えている。そんな半年間を踏まえたうえで、残りの半年間・今年下半期の相場情勢を考えてみた。論拠として頼ったものは例によって、過去のパターンだ。

下期の見通しを考える前に、まずは終了した上半期相場について調べてみた。それによると90年以降昨年までの過去17年で11勝6敗となっており、上半期はドル高に振れる傾向がやや強いようだ。
実際、今年のドル/円相場はというと、「後出しジャンケン」のようで気が引けるが、やはりドル高・円安で終わっている。パターンどおりの結果だったと言えるだろう。これで18例中12回がドル高となり、確率的に見て3回中2回はドル高に振れていると言うことになる。中長期の投資を考慮する際にはレバレッジを低めに設定し、年初早々にドルロングを仕込む---という取引が来年以降ももしかしたら有効であるのかも知れない。

さて、そんな上半期相場を受けた下半期相場の値動きについて考えてみたい。パターン的に幾つかの特徴がうかがえるなか、筆者がもっとも興味深く感じたものは「上半期と下半期は逆方向に動くことが少なくない」---ということか。
もう少し判り易く言えば、上半期と上半期のトレンドはガラリと様相が一変することもままあるわけだ。具体的に勝率換算するとやはり12勝5敗という数字であった。

つまり、これを今年の上期ドル高が進行した展開と照らし合わせると、足元を含めた下期は逆のドル安方向に動く確率が7割近くあるということになる。正直なところ、あまりドル安・円高に振れる材料は予想し難いのだが、もしかしたら米サブプライムローン問題が今後さらに深刻化ならびに長期化するという事態などが起こりうるのかも知れない。

なお、「年間変動率」の観点から下半期相場を見てみると、上半期よりも下半期の方が値動きの大きいケースがほとんどとなっている。これも興味深い事象のひとつと言えよう。
とくに00年以降にその傾向が強く見られる。その例外はほぼ互角の値動きを辿った昨06年と02年の2つだけで、残りの5例はすべて下半期の方が大きな価格変動を達成している。今年の下期相場も波乱含みに?(了)



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