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2007年07月11日
◎経験則参考では7月ドル高有利

過去の経験則・データを参考にした当月相場見通しを考えてみた。それからすると、足元の7月相場には興味深い特徴を幾つか見ることが出来る。

具体的に見ていくと、まずドル高、ドル安の勝率については、90年以降昨年までの17年間で12勝5敗。つまり7月相場は7割を超える確率でドル高に振れていることが判った。それも00年以降昨年までの7年間はすべてドル高・円安方向に振れている。
今年の7月相場は、スタートを切った2日だけでドルは1円を越える下落を辿るなど、いきなりのドル安で始まったが、過去のパターンを参考にすると月末に掛けてドルが再び切り返し上値を試す展開があっても不思議はないのかも知れない。

ちなみに、「7月ドル高有利」となった00年以降というタイミングは、ちょうど個人向けの外貨投資が再開されたころと合致する。つまり、一時活発だった個人の外貨投資が98年147円台示現後のドル急落で盛り下がったあと、復活の様相を見せた時期になる。
日銀は早いタイミングでの追加利上げを検討していると見られるが、それでも諸外国との金利差は大きく、依然として個人を中心とした外貨投資は活発だ。今年も個人の外貨投資の動きに支えられ、7月のドル/円相場は強含みに推移する可能性を否定出来ないように思う。

そのほか7月相場で興味深いことと言えば、月初か月末のいずれかに、月間のドル高値かドル安値を記録することが少なくないことだろうか。
一例を挙げると、一昨年の05年は月初に月間のドル安値を達成するパターンであり、04年も同じであった。それに対して03年は月末に月間のドル高値を記録している。
いま述べた2つのほか、「月初にドル高値示現」「月末にドル安値示現」と、組み合わせとしては4パターンあり、そのいずれになるかは判らない。しかし、リスク要因として頭の片隅にでも留めておいて、損はないように思っている。

なお、今年の7月は月末近い29日に参院選が実施され、そこで自民党大敗が噂されるなど波乱を予感させる材料もある。月末に向けての動静はとくに要注意か。(了)



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