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2007年06月27日
◎攻防大事な124円台、価格分布帯の分岐点

年初来高値122・20円を前に足踏みとなり、一部の弱気筋からはドルの「ダブルトップ達成」も指摘されていたドル/円相場だが、ついにそのレベルを越えると123円台まで一気に到達してきた。

そんなドル/円相場を価格分布帯の観点からみてみると、非常に重要なゾーンは124円台。仮にそのゾーンを抜け125円台に到達するようだと、完全に世界観に変化が生じる可能性も否定出来なくなる。

「取引の価格分布帯」---は筆者の大好きな分析方法で、当レターでも過去に何度かレポートしている。興味のある方はバックナンバーを参照して欲しいが、簡単にいうと過去に取引のあった価格帯の滞空時間を示したもので、「取引の多い価格帯」はレジスタンスやサポートなどの節目になり易く抜けることが容易でない反面、「取引の少ない価格帯」はあまり長期間ステイすることが予想し難くアッサリと抜ける傾向がうかがえる。

さて、足元のドル/円実勢相場はと言うと、周知のように先週13日に122円の壁を越えるとドルは4年半ぶりの高値圏123円台へと達してきた。
そんなドル/円相場を変動相場制以降のデータを網羅した「価格分布帯」で見てみると、111〜130円でもっとも取引の多い価格帯は117円台で175日もステイしており、次が124円台で166日のステイとなっている。また、116円台から124円台のゾーンは比較的活発な取引であることが見て取れるが、それでも122円台は105日のステイとほかに比べると取引は薄く、やや「居心地が悪い」。

つまり、それからなにが言えるのかと言うと、短期的には過去の取引が多く「求心力の高い」123〜124円台での揉み合いが予想されるものの、問題は仮にそのゾーンを超えてきたときだろう。これは、125円台から130円台に向け、極めて取引が少なく求心力の乏しいゾーンが続くことになるためだ。
ちなみに、これは一般的なテクニカル分析と正反対といってよい結果。

ともかく「価格分布帯」では相場の重要な分水嶺、メルクマールが124円台にあたるわけで、キチンと抜けるようだとさらなる円安に向けた新たな新局面に入ったといえるのかも知れない。(了)



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