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2007年04月04日
◎仏大統領選要注意、徐々に三つ巴の様相

4月22日といえば、我が日本における統一地方選・後半戦の投開票日だ。幾つかある選挙のなかでも、福島と沖縄の2地区で実施される参院補選がとくに注目されている。

そんな4月22日、実は日本以外でも重要な選挙が実施される予定となっており、こちらの選挙結果も要注目。その国とはフランスであり、大統領選の第一回投票が実施される運びだ。

フランス大統領選の立候補が日本時間の今月17日午前2時に締め切られた。
いわゆる泡沫候補を多少なりとも少なくするため、フランスの場合、立候補には500人以上の知事や議員の推薦書名が必要だ。このハードルはなかなか高い。そのため当初予想された候補者は11人だったが、最後の最後にもうひとり追加され結局12人で選挙戦が争われることになった。

一般紙などでも報じられているように、正式に立候補した12人のなかでも核となる候補者は次の4人だろう。すなわち、国民運動連合のサルコジ党首、社会党のロワイヤル元環境相、仏民主連合のバイル党首、国民戦線のルペン党首---だ。ちなみに、サルコジ候補は右派、ロワイヤル候補は左派、バイル候補は中道派、ルペン候補は極右と一般的には分類されている。
フランス国内の世論調査を見ても、上位は常にこの4人だが、ここ最近の動向を見ると極右ルペン候補の分がいささか悪くなりつつある。サルコジ氏など3人に支持率でジワリと差をあけられつつあり、このままでは実質的な三つ巴の争いに陥るのでは、といった見方が当地ではすでに有力視されている。

なお、当稿の最後に為替相場の観点からひとり興味深い候補がいるので、簡単にご紹介しておきたい。
その候補者とは現段階で大統領の最有力とされる国民運動連合のサルコジ党首だ。サルコジ氏は、テレビ演説などを通じ再三にわたりECBの政策を批判している。事実、先日も「ECBはFRBや日銀などと同様に、外為相場への影響力を行使すべき」などと発言している。
発言は為替市場における介入を示唆した内容であるとも考えられるだけに、現状のようなユーロ高局面では非常に気になるものと言えよう。晴れて大統領に就任した場合、如何なるスタンスを取るのか、いまから注目して置きたい。(了)



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