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2007年02月14日
◎ヒラリー氏出馬で米大統領選スタート

来年11月に実施される米大統領選を巡る動きが俄に激しくなってきた。

そのひとつには、「民主党の最有力候補」と言われるヒラリー上院議員が正式に出馬表明をしたことが挙げられている。それを見越したかのように、前後には共和、民主党ともに複数議員からの正式出馬が観測されており、早くも有力候補の顔ぶれはほぼ出揃ったようだ。
 前々回00年の選挙の際には、その前年99年3月に出馬表明した候補があった。3月の出馬でも当時は「早い」と言われたものだが、今回はそれを1ヶ月以上も上回る。

ヒラリー上院議員は先月20日、ウェブサイトにおいて「わたしは参戦する。勝つために(I'm In. I'm In to win.)」---などと出馬宣言をするとともに、08年の大統領選に向けた「準備委員会」の設立を発表した。
米国の場合、選挙に向けた資金集めが可能になる「準備委員会」の設立が立候補に向けた第一歩と言われる。それを表明したヒラリー氏は、選挙戦へすでに打って出られる体制を整えたということになるわけだ。

「大本命」とも言われるヒラリー氏が事実上の出馬表明をしたことで、先に表明していたオバマ上院議員やエドワーズ元上院議員などとの民主党候補者争いがいよいよスタートされたといってよい。

そうしたなか、有力候補であるヒラリー氏の動きが早くも活発だ。
抜群の知名度と高支持率を利用し、早々に選挙費用として支給される公的助成を辞退する方針であることを明らかにしたほか、実際の行動としてはネットを通しての動画生中継を3夜連続で実施、またアイオワ州には直接足を運び遊説を実施している。
周知のように、アイオワ州では来年1月に全米で最初の党員集会が実施される。「ニューハンプシャー州と並ぶ序盤戦の要所」(在米外交筋)であるが、昨年秋の上院選終了までは、と遊説を自粛していたものをここにきてようやく「解禁」、今回の渡航となった。

なお、地元メディアの世論調査などに見ると、ヒラリー氏は遊説の自粛などもありアイオワ州でやや出遅れている模様。実際、民主党候補のなかでも3番手から4番手との世論調査もあるという。
同州での巻き返しに向け、ヒラリー氏は今後も同州を訪れることが増えそうだ。(了)



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