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2006年11月08日
◎6日の米中間選挙、与党共和党は辛勝か
早いもので11月6日に実施される米中間選挙まで残りもわずか数日となった。
ごく簡単にここまでの選挙戦をまずは振り返ってみると、ブッシュ政権のイラク政策の失敗もあり与党・共和党が序盤は大苦戦。逆に野党・民主党は大勝の雰囲気にあったものの、その後世論調査などの支持率はジリジリと切迫した。
これには共和党が「イラク政策」と「対テロ」を明確に区別したスタンスを打ち出し、その戦略が徐々に浸透しているためではないかと、専門家のあいだで分析されている。
しかし、7期目を目指していた共和党のマーク・フォーリー下院議員に「議会のインターン(見習い)の少年相手に、ワイセツメールを送っていた」とのスキャンダルが発覚。これを受けて、フォーリー氏は7期目を目指すどころか議員辞職に追い込まれたが、問題はそれだけで終息せず。「3年以上前から問題を知りつつも放置していた」---などとして、同じ共和党のハスタート下院議長の辞職要求が強まるなど、飛び火の様相を見せている。
いずれにしても、最近実施された一部世論調査において「最近の不祥事は投票する際に重要か」とする問いに「非常に重要」との回答が過半に達するなど、スキャンダルが与党サイドに大きな影を落としており、一時期の追い上げムードは完全に消え去ったと言われている。
実際の投票日まで残り一週間を切るなか、共和党は再び危うい雰囲気に包まれている。
しかしながら、現有勢力から選挙戦を考えてみると、野党・民主党が過半数を獲得することは果たしてどうなのだろうか。
現在、共和党は上下両院で多数を確保しており、その議席数の差は上院が11、下院が29となっている。つまり、民主党が勝利を収めるには現有勢力を維持したうえで、さらに上院で6、下院で15の議席上積みが必要となる。
前述したように民主党有利ではあるものの、与野党候補の戦いが伯仲している先は「20ほどに過ぎない」との米国からの情報もある。
そのため「20のうち15勝つのは至難の技」---との見方も別途聞かれているようだ。結果、「辛勝」と言ったところだが、共和党がなんとか議員数の過半数を維持する公算が高いのでは、と個人的には漠然としたイメージを抱いている。(了)
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