TOP
コラムTOP
最新コラム
バックナンバー
2006年10月25日
◎年内に8年周期のドル高値示現も

テクニカル・アナリストを名乗る人物であれば、ドル/円相場にドル高の「8年周期」があることは周知のことであると思う。初見の方のために、百聞は一見にしかず。以下で過去の推移をすべて挙げてみたい。

75年;変動相場制移行後のドル最高値306円
82年;278・70円
90年;160・20円
98年;147・64円
そして今回06年;?円

初回、スタートとも言える75年から82年までは7年でサイクルが1年短縮された格好だが、長期波動からすると多少の「誤差」が出ることもヤムを得ない。実際、その後は前回98年までキチンとした8年周期を続けている。
いずれしても、長期サイクル観点からすると、今年である06年にドルはそのトップ、大天井をつける可能性を否定出来ないようだ。ここ最近のドル/円相場は120円台回復、昨年12月に示現したドル高値121・40円を視野に入れた展開を辿っているが、これなどは年内に8年周期のサイクル・トップをつけにいく動きのなかの一貫であるのかも知れない。

さて、そんな「ドル高8年周期」にはひとつの特徴がある。上記の表をいま一度よく見てもらえば判ると思うが、その特徴とは「新しくつけるドルの高値は前回高値を更新出来ない」---。
つまり、それを今回の相場に適応させれば98年に付けた147・64円を更新する公算は極めて低いということになる。もっとも、年内も残り2ヶ月強しかないなか、現在よりも30円近いドル高レベルに達することは相場の常識的に考えてもありえないことではあるのだが・・・。

最後にもうひとつ。ドル/円相場が年内に8年周期のトップをつけた場合、それを別の言い方で表せば「今後数年にわたりドルは下げ続ける、あるいは低迷する公算が大きい」---ことになる。さらに違う視点で説明すると、ここから8年サイクル・トップに向けた一連のドル高・円安局面は、「絶好のドル売り場」であるのかも知れない。
当たるも八卦ということで決して鵜呑みにはして欲しくないが、経験則からするとドル/円相場はそんな重大な岐路に差し掛かっている状況に間違いない。(了)



Copyright (C) 2004 fx-newsletter All Rights Reserved