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2006年07月05日
◎下期入り後基調一変も上期上回る変動に期待

早いもので今年もあと数日を持ち上半期が終了する。

タイミング的にはいささか早いが、そんな上期相場を踏まえたうえで、今年下半期の相場情勢を考えてみた。論拠として頼ったものは例によって、過去のパターンだ。
それによると、今年上半期のドル/円相場はなかなかの価格変動を示したものの、下半期はさらなる荒れ模様の相場付きが見込めると考えられる。

まずはじめに、90年以降の上半期相場の勝率について調べてみた。それによると過去16年で11勝5敗となっており、上半期はドル高に振れる傾向がやや強いようだ。
ちなみに、今年のドル/円寄り付きは117・80円レベル。本稿執筆時の為替レートは116円台半ばであることからすれば、月末までの残り数日でパターンどおりの陽線示現に向けたドルの続伸を否定出来ないかも知れない。

さて、そんな上半期相場を受けた下半期相場の値動きについて考えてみたい。幾つかの特徴がうかがえるなか、筆者がもっとも興味深く感じたものは「上半期と下半期は逆方向に動くことが少なくない」---ということか。具体的に勝率換算するとやはり11勝5敗という数字であった。
つまり、上期はドル高方向に進んだとしても、下期は逆のドル安方向に動く確率が7割近くあるということになる。

一方、ここで視点を変え、「年間変動率」の観点から相場を見てみると、興味深いことに上半期よりも下半期の方が値動きの大きいケースがほとんどだった。とくに00年以降にその傾向が強く見られる。その例外は02年だけで、残りの5例はすべて下半期の方が大きな価格変動を達成している。
考えてみると、今年は秋口に日本で小泉内閣が退陣し新内閣が誕生するうえ、米国では中間選挙が実施されるなど政治的な波乱要因が目白押し。それらを材料にボラティリティが上昇し、相場が例え一時的にせよ荒れる可能性もありそうだ。上半期以上の荒れ相場には注意する必要がある。

なお、「年間変動率」でここまでの相場を振り返って見ると、変動幅は10・43円、変動率は約9%。過去の平均変動率が18%強であることからすると、まだ半分の変動を達成したに過ぎない。先々に向け、まだまだ大きな収益チャンスを残している。(了)



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