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2006年02月01日
◎NZドルの神話崩れる、Mペソなどにシフトも

高金利通貨の代表格であったニュージーランドドル(以下、NZドル)が冴えない。その理由は幾つかあるが、ここ最近に限れば「ニュージーランドの通貨当局が日本の投資家に外債保有リスクを警告した」ことが大きいようだ。

証券各社による今月の新規外債発行はすでに決定しているが、前述のコメントを受けて来月以降のNZドル建て債券の売り出しが激減するのではとの思惑がマーケットでは広がっている。これが、NZドルにとって大きな足枷になっていることは間違いない。

確かに「当局が特定の投資家に外債保有リスクを警告することは普通ではない」(現役為替ディーラー)のかも知れないが、実はこうした「警告を発した」ことは今回が初めてではないようだ。
筆者もキチンと検証していないけれども、知人のストラテジストによると「以前にも一度同じようなことがあった」という。それが確かだとすると、今回の措置をあまり過大に評価し過ぎることも考えものであると思う。

そもそも、その後ロイター電などで報じられたカレンNZ財務相の発言をみると、「飽くまで事実を述べただけ」とのスタンスが明確に示されている。確かに、幾ら高金利だとは言え、人口で言えば横浜市程度しかない国に兆単位の資金が毎年流れているという現状はやはり異常な構図だろう。それを素直に指摘されたのであるから、我々投資家サイドは謙虚に受け止めるべきなのではなかろうか。
もっとも、リスクを知ったうえで投資するならば、仮に損失を被っても完全に自己責任。いずれにせよ、ここまで保有し続けて方にとっては、ここでジックリと冷静にいま一度考えてみる時間が必要であるのかも知れない。

一方で、NZドルがそんな状況となるなか筆者が個人的に気にしているのは、NZドルに変わる別の高金利通貨策定の動き。
その第一候補は豪ドルだが利率はおおむね5%台とNZドル建てに比べると見劣りするため、すでに一部証券会社などは、ハンガリーフォリントのほか同様の高金利通貨としてメキシコペソやブラジルレアルなどにも目を向け始めている。
ちなみに、これらの利率は7〜8%程度。利率だけをとれば、文句なしだがカントリーリスクなどに大きな不安を感じるのは筆者だけの感覚だろうか。(了)



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