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2006年01月18日
◎「イヌ年」為替相場は一本調子の値動きも

先日、筆者は「米中間選挙」という材料面から今年一年間の相場動向を予想してみたが、今回の原稿では「十二支から見た相場動向」の話をしてみたいと思う。

その前に、昨年である05年について小泉首相は年末近くになり日本経団連で「60年に一度の“乙酉(きのと・とり)”は大改革の年」とアイサツしたそうだ。発言は、自身で押し切った「郵政民営化」などを自画自賛したものに疑いはないところだが、評価は我々国民が下すもの。筆者は正直ハテナマークなのだが、読者の皆様の評価はどうだったろうか。
ただし、確かに調べてみると、60年前には第2次世界大戦が終戦を迎えるなど、過去の「乙酉」年は政治・経済・社会的な変革の年に当たることは少なくなかった。

一方で、その「トリ」年も終わり、今年の干支はご存知のように「戌(イヌ)」になる。相場の動向をみる前に、過去の「イヌ」年を調べてみると、経済や景気の転換点となることが少なくないようだ。ちなみに、「イヌ」年は景気拡大期が始まったり、逆に終わったりという時期と重なるケースも数多く観測されている。
いずれにしろ、それからすると今年は日本の景気が本格的な回復を見せ始めるという期待をせずにはいられない。

前置きがいささか長くなったが、肝心の「イヌ年」の為替相場についてレポートすると、変動相場制以降は94年と82年のわずか2度しかなく、データは非常に僅少だ。そのため、どこまで参考になるのかは疑問だが、興味深いことが2つあるのでここでは取り敢えずそれを報告しておきたい。

まずは94年と82年の両年とも年初のレートから、方向性はまったく正反対だったが、年間を通してほぼ一本調子と言ってよい展開を辿ったということだろうか。
そしてふたつめは、82年は278・50円というドル戻り高値を示現した年であり、また94年は史上初めて1ドル=100円割れを記録した年だった。もしかしたら、為替の歴史に残る事象が起こりやすい年であるのかも知れない。

なお、株式市場において「イヌ年は“笑う”」と言われている。つまりは、一年を通して上昇が見込まれる相場ということだ。果たして、為替市場も同様に「笑う」コトが出来るのだろうか?(了)



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