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2005年03月02日
◎米国人投資家は日本株に強気

最近、米国訪問から帰国した国際金融筋によると、「米国人投資家は日本株に対してかなり強気の見通しを立てている」−−という。

確かに、有力外資系証券が発表している「早朝指値売買動向」を見ても、1月後半から潮の目が変わり始め、それ以降は日本株について大きな買い越しを記録する日が少なくない。日経平均株価は「中期的に1万3千円」などといった声も聞かれるなか、外国人投資家の買いが株高の強力な支援材料となる可能性もある。

周知のように、先日発表された日本の昨年10〜12月期GDPは▲0・1%となり、3期連続でマイナスとなった。GDP発表後、谷垣財務相は「米国流のリセッションには当たらない」−−などと火消しに動いたが、同日の為替市場はそう捉えずに結果として円売りがかさむ展開に終わっている。
一方、欧米のファンダメンタルズはと言うと日本よりも良好で、実際GDPを見ても米国は言わずもがなの高さであり、またユーロ圏も昨年10〜12月期は0・2%と小幅プラスを維持した。

GDPの数値がすべてではないものの、日米欧のファンダメンタルズで日本だけが明らかに劣っていると言って良い。それにもかかわらず、前述した国際金融筋は「米国人投資家は日本株に対してかなり強気の見通しを立てている」と言うのだ。
その理由とはいったい何なのか?

同筋によると、「大雑把に言って日本企業がようやく構造改革を終えたと見られることが評価されている」公算が大きいという。債務や設備面など過剰が目立った分野で調整を終えた結果、日本企業の収益率が大幅に向上し始めている。そうした観点を好感されているのではないか、と言うわけだ。
仮にその見方が正しいとなると、短期的にはともかくとして、外国人投資家による日本株買いは一過性などではなく息の長いものとなる可能性も大いに期待できる。
なお、為替市場に携わる人間からすると、それが円高要因として寄与するかどうかは大きな関心だろうし、もちろん全くの無関係と言うことにはなるまい。ただし、基本的には「株高と円高は別次元の話」(同)と捉えた方が良いかも知れない。(了)



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