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2005年02月09日
◎1月の月足は陽線、春先に向けドル高も

 今週は先週の話の続きをしようと思う。

 詳細はバックナンバーを参考にされたいが、いま一度簡単に記せば「年明け1月のドル/円相場変動は極めて重要」---と指摘。その理由については2つを記した。
 具体的には「1月にその年のドル高値あるいはドル安値をつけるケースが意外に多い」ことと、「その後数ヶ月の相場トレンドを左右するケースも少なくない」ことだ。
 また後者の話と絡めて、別途「1月の月足が陰陽のどちらになるかも重要」とも指摘した。

 前述した先週のレポートで幾つかの注意材料を提示したものの、そのほとんどで結論が出ていなかった。これは、ドル/円の1月月足が陽線で引けるか、それとも陰線引けとなるかの判断が微妙な状況にあったためだ。
 しかし、今週初31日のNYクローズが確定し、ようやく結果が出た。周知のように陽線引けになったことに加え、先週の当欄で書くことを見送った内容を補足して、以下で改めてドル/円の相場見通しをレポートしてみたい。

 過去の「1月の月足」パターンからすると、「陽線」で引けたことを受けて今年のドル/円相場は4〜5月に向かって一段高の展開を辿る公算が大きくなった。それも変動率的には10%程度のドル棒上げが見込まれることになる。そして、一連のドル上昇過程のなかで110円を超える可能性も否定出来ないだろう。一ヶ月程度の短期では下値リスクも残りそうだが、中期スパンで言えばドルの上値は波乱含みと言えそうだ。

 一方で、ドル/円の長期見通しはどうだろうか。
 こちらの掲載は先週見送った部分なのだが、実は1月の月足が陽線で大引けると、ドル/円の年足も陽線引けになりやすい。その確率はおよそ70%にも達する。決して低い確率ではない。それからすると、ドルは今年一年を通しても総じて強含む展開もありそうだ。
 ただし、若干気になるのは「年足陽線」と言っても、年明けの寄り付きは102円の半ばであったため、年末が仮に103円であっても年足が陽線になってしまうことだ。

 つまり、具体的な上値メドが算出出来ないばかりか、春先あるいは夏頃に一時的なドル高に振れても、年末に向けて現状水準まで「行って来い」となる可能性を秘めている。(了)



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