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2005年02月02日
◎重要な1月相場、月足の陰陽に注目

 為替ディーラーのあいだでは良く知られている話だが、「年明け1月のドル/円相場変動は極めて重要」だ。

 これには大きく2つの意味合いがある。
 以下で順を追って簡潔に記せば、一つは「1月にその年のドル高値あるいはドル安値をつけるケースが意外に多い」こと。
 紙幅の関係から細かくは述べないが、最近でも00年、01年、02年と3年連続でちょうどそのパターンに当てはまっている。ちなみに、00年と01年は1月に年間のドル最安値を示現、02年は逆に年間のドル最高値を記録している。ともかく、確率的にも決して低いとは言えないだろう。つまりそれからすれば、今月6日につけた105・19円か、あるいは同17日に記録した101・67円が今年のドル最高値or最安値であった可能性を必ずしも否定出来ない。

 また1月相場が重要とされるもう一つの理由は、1月の相場変動が「その後数ヶ月の相場トレンドを左右するケースも少なくない」ことか。
 もう少し具体的に言うと、1月の月足チャートが「陽線となるか陰線となるかで、先行きの相場見通しに大きな変化が生じる」ためだ。例えば1月が陽線引けであったとすれば、ドルはパターンから今年の4〜5月に向かって一段高の展開を辿る公算が大きい。それも変動率的には10%程度の棒上げが見込まれる。ちなみに、こちらのケースは92年や97年、99年などに示されている。やはり確率的には決して低くない。

 一方で、肝心の1月相場はまだ数日を残している。月初めのオープンは102円台半ばであり、本稿執筆時は103円半ばだが、このまま陽線で引けるかどうか最終日まで予断は許さない。
 とは言え、今からでも過去の経験則として頭の片隅に入れておいて損はないだろう。と言うのも、仮に1月の月足が陽線引けであったならば、このあと数ヶ月はドル高・円安傾向の展開。そして、その過程のなかで110円を超えていく展開を否定出来ないのだから。
 マーケットでは今月末から来月始めに掛けて実施されるG7などの政治要因を受けての値動きが注目されているものの、過去の経験則からすると水面下ではすでに激しいバトルが繰り広げられていると言えるのかも知れない。(了)



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