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2004年10月13日
◎値動き鈍い10月相場、レンジ抜けは時期尚早

月初めの恒例として、以下では10月のドル/円相場動向を考えて見たい。
毎年10月と言えば、日本勢は名実ともに下期入りすることになる。9月中間期末に向けたリパトリが終了しただけでなく、新規外債投資も期待されるなど、需給的には活発な動意も予想される。がしかし、振り返って過去の10月相場を調べてみると、予想に反して9月以上に「値動きの鈍い」ことが最大の特徴となっている。

「一日の下げ幅としては変動相場制以降で最大」---と言われたドル暴落を記録したのは、1998年の10月8日のこと。ちなみに、同日のドル/円相場を振り返ってみるとドルの高値は123・50円、同安値が111・45円と12円を超える価格変動を達している。また、その前日も118・80〜130・76円のレンジでやはり12円近い価格変動を記録していた。1998年の10月7、8日は両日ともまさに歴史に残る一日だったと言ってよい。

その鮮烈なイメージがいまだに強く残っているためか、10月相場と言うと大変動を予想する向きが少なくないのだが、意外なことにそれを除く過去10年ほどの展開はと言うとむしろ逆の傾向が強い。
ともかく、実際の過去の10月相場について、幾つかサンプリングしておこう。
・2003年 変動幅3・62円、年間8番目の小変動
・2002年 変動幅4・00円、年間11番目の小変動
・2001年 変動幅3・92円、年間10番目の小変動
・2000年 変動幅2・26円、年間12番目の小変動
・1999年 変動幅4・34円、年間11番目の小変動

一目瞭然のように、毎年10月の相場は、一年を通して最低レベルの価格変動に留まることが少なくない。これでは、しっかりした方向性を見出すことも難しいと言わざるを得ないだろう。
今年もそのパターンが適応されるかどうかは、それこそ「神のみぞ知るところ」。
しかし、周知のように今年は米大統領選の実施であり、ましてや投票の前月にあたる。チャート的には保ち合い放れが期待されるが、その可能性は低いと考えられる。前月に続き10月も次なる動意に向けたエネルギー蓄積月間、雌伏のタイミングであるのかも知れない。


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