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2004年9月8日
◎荒れ易い9月相場、レンジ放れついに

8月のドル/円相場の月足は、僅かながら陰線引けとなった。
これについては残念ながら当欄でご紹介出来なかったが、筆者が代表を務める「FXニュースレター」では過去の経験則を紹介し、ドル安・円高方向へのリスクを喚起してきた。

その一部を引用すると、「8月のドル/円相場は何故かドル安・円高に振れることが多い。事実、1998年以降昨年までは6年連続で月足は陰線引けとなっている」---。ドル/円相場は8月を111・30円水準で寄り付いたのに対し、大引けは109円台前半。見事に陰線引けとなり、過去の経験則が今回も的中したと言えそうだ。

いずれにしても、終わった話をいつまでもクドクド説明しても始まらないので、今回は同様に過去の経験則から足元9月のドル/円相場を占うとどういった展開が予想されるのかを見ていこう。
過去の9月相場を一言でいうなら、「特徴のないところがもっとも大きな特徴」だ。少なくとも、ドル高あるいはドル安のどちらか一方に大きく振れ、トレンドが出るという事例はあの「プラザ合意」があった1985年を除き、過去にほとんど見当たらない。

しかしながら、1995年以降つまりここ10年ほどに限れば、ひとつだけ興味深い事柄が見て取れる。それは結局「行って来い」などで終わるにしても、値動き的には存外大きなものとなることが侭見られることだろう。
実際に以下で幾つか事例を示すと、昨2003年の9月は変動幅7・63円で、これは一年間を投じてもっとも大きな変動幅だった。また、その前年である2002年の変動は7・43円で同3位、2001年は年6位と順位的には中位だがそれでも6・28円の価格変動を達成している。

9月の相場がこうした荒れ模様の展開を辿りやすいのは、先ず日本企業の中間期末期に当たると言うことだろうが、紙面的に詳しく分析できるスペースがない。
 ともかく、ここまでのドル/円相場は109〜111円程度のボックス相場が続いているものの、経験則からすると今月中に例え一時的にしても上下どちらかにレンジをブレークする展開には注意が必要かも知れない。


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