日本の科学者でつくる、日本学術会議が、会員の候補として推薦した科学者のうち、菅首相が6人を任命しなかった−−として、なんだか問題視されている。
勉強不足の筆者は、寡聞にして存じ上げなかったのだが、そんな会議があるんですね・・・・・・。
で、野党や左派と言われる方たちが強く批判しているのだが、その内容がいまひとつ意味がわからない。
たとえば、共産党の志位委員長が発した「学問の自由を脅かす極めて重大な事態が起こった」は、「学術会議に入らないと、学者先生は勉強や研究ができないのですか?」と言いたいし、TBS「報道特集」の金平茂樹キャスターによる、1983年、中曽根康弘元首相の「政府が行うのは形式的任命に過ぎない」との答弁を挙げて、過去の政府見解と矛盾することを指摘したことについては、「37年も前の政府答弁がいまも有効だとお考えですか?当時と社会情勢や経済情勢、国際情勢が変わるなか、見解が変わっても不思議じゃないのではないでしょうか?」−−などと問いたいですね。
−−と言うより、これまで右から左に、まったく反論せずに任命していた歴代政権の方がどうかしていると思うし、もっと根本的なことをいえば、こんな組織がいまだに存在していること、それも税金を使って、がまったくもって信じられません。
元東京都知事の舛添要一さんなどが「必要ない組織」と言っているみたいだけど、まぁ同感ですね。いっそのこと「解散」すればどうですか?
しかし、なんだか国会論戦とかが楽しみになってきたなぁ。「左寄り」の人たちが、ここまで強い反発を示すってことは、まぁ「そういうこと」なんでしょうね(笑)。
菅首相には、是非とも頑張っていただきたいと思います。
【鹿の角の本棚】 2010-02 「密室と奇蹟」(創元推理文庫) 著者・アンソロジー ・副題に「JDカー生誕百周年記念アンソロジー」とあります。7人の作家さんが工夫を凝らした密室短編を投稿していました。なかなかの傑作・・・・・・。 ただ、ひとつだけ不満なのは、サブタイトルに「JDカー」の名前が入っていることもあり、当然カーへのオマージュだと思って読み始めた筆者。で実際、巻頭を飾る芦辺拓さん、それに次ぐ桜庭一樹さんは「登場人物」や「小道具建て」で、「そうした系統の作品」だったし。けれど第3作、田中啓文さんの作品は、なんと「忠臣蔵の密室」というタイトル。えっ!?と思ったのは筆者だけでしょうか?? もちろん小説の中身も100%忠臣蔵でした。いや、イイんですよ。作品自体は。面白かったし。けれど、突然日本の話に。それも江戸前期の話で、頭のなかが一時混乱しましたよ。確かに、「密室」ではありましたが、内容的にもう少し統一感をとってほしかったかなぁと。そこだけが少し残念でした。
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