ご存じのように、国際オリンピック委員会のバッハ会長が来日し、小池都知事などと相次ぎ面談した、と報じられている。
それを受けて、「結局、ボート会場はどこになるの?」−−という話になるのだが、通信社を中心に色んな情報を精査すると、いま計画している「海の森水上競技場」で結局、妥結するような気がしてならない。
まぁ、小池さんとしては、苦渋の決断というか、押し切られる形となるが、それでも予算を大きく抑えられるため、一応の格好が付くと思う・・・・・・。
ともかく、筆者が何故、会場変更なしと思ったのかというと、バッハ会長は小池さんとの会談で、高い支持率などに裏付けられた彼女の発言・切り札を、様々な形をとりことごとく封印させていたことが、第一だ。
加えて、その後の安倍首相との会談では、初めて「復興(五輪)」というワードを出したうえで、「野球やソフトボールの開催を福島などでやればいい」と言ったことになる。
ちなみに、この「復興(五輪)」を拡大解釈し、「IOC会長のお墨付きをもらったから、ボート競技は宮城で決まり!」としている方(一部マスコミも)がいるけれど、筆者は前述したとおり違うと思う。
と言うのは、バッハさんが言った英語をそのまま原文で読むと、「被災地で“イベント”をやりたい」としており、それに続けて野球などの名前を挙げていることがわかる。 つまり、バッハ会長は、福島などの被災地で行うものは、飽くまでも一部の「種目」であり、「競技」すべてを行うとは一言も言っていないのだ。
「競技全体」を示す“スポーツ”や“ゲーム”あるいは「試合」を意味する“マッチ”などの言葉を一切使っておらず、飽くまでも日本語で「種目」の意味である“イベント”としていることからすると、ボートなどの競技すべてがまるごと宮城に行くとは到底思えない。
英語が苦手な筆者ですら、わかる話なのだから、大手を中心にマスコミもキチンと正しく発言を分析して欲しいな。誰かが日本語に訳した「子引き」「孫引き」ばかりを使用せずに。 そうすれば、違う結論にたどり着くのかも知れないからさ。
ともかく、これからするとバッハさんってホントに食えない人だよね。 言質をとられないよう、かなり綿密に話をしている感もうかがえるし。
若干余談めくけど、日本の政治かなんかより、よほど政治家らしい、策士だと思う。その発言を含めてね。個人的には、さすがの小池さんを含めて、日本に太刀打ちできる人は、いないんじゃないかなぁ〜、そのぐらい思わせる人物だと思いました。恐るべし・・・・・・。
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