かなり前(?)の話だけど、最高裁判決が「妊娠で降格は原則違法」との初判断をくだし、一時大いに話題となったことがある。
それがすべて、ではないけれど、「マタハラ(マタニティハラスメント)」が昨年流行語大賞にノミネートされたのも、先の最高裁判決が影響していることは間違いないし。
そんなマタハラを、先日放映された「そこまでいって委員会」で改めて取り上げていたのだが、なんとレギュラーのパネラー6人がすべて「判決は正しい」の認識を示したことに仰天してしまった。 えっ!?なんで??
女性の人権に過剰なほどウルサイ、田嶋陽子さんはともかく、あとの5人の考えにはホントにガッカリしました。
ちなみに、筆者は「確実に間違っている」との認識です。
なぜなら、最高裁の言う、あるいはマスコミが示す「妊娠で降格」という前提が、そもそも間違っていると思うから。
だって、訴えた女性は、「自分でもっと軽い業務に代えてくれ」と言ったんですよ。会社(正確には勤務先の病院)が先んじて、「左遷」させたり、「降格」させたりしたわけではありません。
自分で、配置換えを望んでおいて、業務が軽くなったにもかかわらず、「主任」という地位だけは据え置きって、そんなことは普通ありえませんよ。違いますか? これは当然、妊婦だから云々という話だけではなく、男とか女とか、そんな次元の話でもないと思います。誰でも一緒。
だって、たとえば、男の筆者が会社勤めをしていて、いまの部署に居たくないから異動届を出しました。で、念願かなって別の部署に移動したら、前の部署の課長から係長に格下げになりました。 −−これと同じことでしょ??おかしな話ですか??
だから、そもそも論とすれば、なぜこれが「妊娠で降格」という理屈になるのか、筆者にはまるでわかりません。まったく別の話なのでは?
ともかく、筆者も女性の地位が総じて低いとは思っているし、その地位を向上させるということは大事だと考えます。けれど、過度のジェンダーが最近はびこっている風潮には強い違和感を覚えます。逆に女性のために、ならないんじゃないでしょうかね?? そんな気がして仕方ありません・・・・・・。
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