一時期テレビに出ることを控えていた池上彰さんが、再びテレビに出まくっている。
林修先生やふなっしー、マツコ・デラックスさんなどもそうだけど、どこかで一度火が付くと、全局その人ばっかりになるという風潮はどうにかした方がイイ。「既視感」というか「一度どこかで見たことのある光景」ばかりなのが、テレビをつまらなくしている原因のひとつだと思うし。
さて、表題の池上さんについて、何故か(?)「どう思うか」を尋ねられることが多いのだが、ぶっちゃけあまり好きではない。
以前は、スゴイ人だなと思っていたんですがね。 テレビの露出が多過ぎて、最近は内容が薄くなりましたね。アウトプットの多さに、インプットが追い付いていない感じ。たぶんというか、絶対に自分でも気が付いているように思いますけれど。
そういえば、最近、池上さんの発言でモノスゴイ違和感を覚えたものがあった。 それは、ある番組でいわゆる4大紙(朝毎読と産経)プラス日経の「色分け」をアナウンサーに聞かれたときのこと。池上さんは、次のように言ったのだ。
「読売と産経は自民党よりでやや右、朝日は左寄り。毎日は中立いうか、どっちつかず。日経は経済にプラスかどうかで論調が変わる」−−。
読売と産経、朝日、日経の4紙の分析に筆者も異論はない。しかし、「毎日が中立」という意見はまったく納得できないし、正直「違う」と思う。 著名なOさんとか、毎日は一時期朝日から有能な記者を多数ヘッドハントしましたからね。毎日新聞の「色合い」に、そうしたことの影響がジワリと出ている気がしないでもありません・・・・・・。
確かに、10年ぐらい前までは「毎日は中立」と言われており、実際筆者もそう思ったけど、最近の毎日新聞を読んでいてそう思う人は少ないだろう。明確な「左寄り」だ。池上さんは毎日キチンと新聞をお読みなのだろうか?はなはだ疑問ですね。 かつてのイメージで喋っていませんか?
それに、筆者もそうだけどジャーナリストには自分の得意としているテリトリーがある。筆者でいえば、国際金融が専門で、さらに間口を狭めれば外国為替になる。まったくわからないというわけではないけれど、一口に国際金融と言っても株式や債券、商品相場のことは知らないことも多いので、「専門家」とまでは言えない。 池上さんにだって、本来の得意分野・テリトリーはあるハズだ。
けれど、池上さんはテレビで色んなジャンルの話をしますよね。政治・経済から社会や時事ネタ、果てはスポーツ関係などまで。よく言えばオールラウンダー。悪く言えば、どっちつかず。なので、話す内容が薄いし、底も浅くなりますよね、やっぱり。 手を広げ過ぎじゃないでしょうか。
それに、自分の調査だけじゃ手が足らないので、如何にもスタッフなどが調べてきたことを咀嚼せず丸々喋っているなぁ、というときも少なくないし。
もっとも、何でもかんでも池上さん頼みで、任せてしまうテレビ局に最大の問題があると思うし、それでもテレビという世界において池上さんの存在は、かなり「マシ」な部類ですけれどね。 キャスターを名乗っていても、まったく勉強しているふうが見られない某氏なんかより、ぜんぜんイイですから。
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