筆者は、以前からニュースにおけるスポーツの取り扱いに大いなる疑問を抱いていた。それは大きく3つある。
その最たるものは「スポーツニュース」といいながら、メインというか時間の多くを野球に割くこと。ならば、かつてのフジテレビのように「プロ野球ニュース」と銘打った番組にした方が、いっそのこと潔いと思う。 ほかのスポーツはまったくやらないか、飽くまでも「付け足し」程度だぞと。
もうひとつの疑問は、サッカー報道における海外偏重だ。 もちろん、いま現在は多くの選手が海外で活躍しているので、「取り上げるな」とまでは言わないけれど、国内サッカーをスルーしてまで取り上げることもないと思う。
実際、野球も同様に最近では海を渡る選手が増えたけど、国内プロ野球をスルーする傾向はないですよね?なんで、サッカーだけそうなるのかが、よく分からない。 もっとも、大会など競技そのものが取り上げられないスポーツも多いので、まだサッカーは取り上げられるだけイイのかも知れないけれど・・・・・・。
さて、そんななか東京都知事選に立候補表明した田母神俊雄氏が先日、「NHKが報じたサッカーニュースに噛みついた」−−として一部で話題となっているようだ。 具体的には、「イタリアの名門チームACミランに移籍した本田くんのデビュー戦を、朝のNHKニュースが冒頭12分を使って報じた」ことを批判したのだという。
実を言うと、前記した田母神さんの批判に筆者は全面的に賛成で、こうした報道姿勢こそが筆者の思う「ニュースにおけるスポーツの取り扱い」の3つ目の疑問になる。
ちなみに、この件、ネットでは田母神さんを批判する声が多い。筆者には大いに意外なのだが、ホントに「的外れ」もしくは「サッカー嫌いな人」の意見なのだろうか?
サカダチは知っているように、筆者はサッカーが好きだ。埼玉にいるころはスタジアムにもよく行った。大学やユース、高校サッカーなどを含めると年間30試合ぐらいはきっと見ていたと思う。
けれど、そんな筆者でも本田くんのデビュー戦は「トップニュース」として、しかも「12分」もの時間を割いて取り上げるものだとは思わない。これがたとえば、ワールドカップやオリンピックで日本代表が優勝した、というようなものなら別だけど。かつての「なでしこジャパン世界一」−−のようにね。
いずれにしても、もっともっと、時間を使っても報じなくてはいけない大事なニュースはありませんか? サッカーのニュースは、原則としてスポーツコーナーでやればいいでしょう。
田母神氏は、NHK批判のなかで「これでは国民が馬鹿になります」としており、これが火に油を注いでいる感を否めないが、こちらについても筆者はまったくの同感だ。
少し話は逸れるけど、先日あるテレビに出演していた5-6人の芸人さん全員が「新聞を取っていない」と喋っていたのを聞いて、筆者は愕然としてしまった。「はぁ〜?」と。新聞も読んでいないの? それも第1線で活躍する40歳代の方たちが、ですよ(唯一有吉くんだけは仕事に行く際、コンビニで買っていると言っていました)。
1面から丁寧に隅から隅まで読め、なんて言わないけど、やっぱり日本人って白痴かしつつあるのかなぁと思わなくもありませんね。NHKをはじめ、ニュース番組にはしっかりした報道を望みたいです。
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