先日、新聞を読んでいたら、大阪市立中央図書館が所蔵する村上春樹さんのベストセラー小説「1Q84」に、特定の個人を中傷する落書きが見つかり、図書館が器物損壊容疑で被害届を出した−−と報じられていた。
文中に「どの図書館も落書きなどの被害に悩んでいる。公共の財産を傷つけるのは悪いことという意識が希薄になっているのではないか」という専門家の談話が掲載されていたけれど、これって筆者も同感だな。 こと、本に限れば図書館の蔵書を平気で切り抜いたり、赤ペンで線を引いたりする人もいますからね。まったくもって筆者には信じられません・・・。
しかし、それとは別にそろそろ図書館の意義ってモノを考え直した方が良くないだろうか? 以前から何度も書いているように、筆者は図書館で本の貸し出しってものを利用したことがここ30年以上ない。本は年間最低でも100冊以上読みますが、そのすべてを買っていますので。
おかげで蔵書は現在どんなに少なく見積もっても3,000冊以上あり、本の重みで自宅が傾きそうです(笑)。
冗談はともかく、図書館の本というのは高くて手が出ないとか、古くて個人所蔵は難しいとか、あるいは全集とか、そんなものが置かれるべきだと思う。 あとは写真集とか図版関係ね。百歩譲っても、子ども向け絵本の類までだと思う。「1Q84」のようなベストセラーや最新本が置かれるのって、絶対に違うと思うんですが。設立趣旨(?)からも外れるし。
以前、エッセーで名古屋大の工学部准教授で推理作家でもある森博嗣さんが、「営業妨害だと思うけど、なぜ出版社(や作家)は文句を言わないのか」−−的なことを書いておられた。 筆者も大枠で同感したものだ。絶対にそうでしょ?
図書館で最新本を「借りて読まれた」ことに対する出版社や作家さんが被る損害って、小さくないと思うんだけどな。ただでさえ、出版不況と言われ本が売れない時代、出版社が自分で自分の首を絞める行為は辞めた方がイイって。 ホントにそう思います。
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