筆者は自称「アウトドア系オタク」−−で、自宅にいることをあまり好まないが、本だけは「本格」推理小説を中心にそれなりに読む。ちなみに、数えてみたら昨年は一年間で150冊読んでいた。う〜ん、150冊か・・・。データを取っている過去10年間では最高の冊数ですな。それだけ仕事がヒマだったということなのだろうか?(笑)
さて、一年間に読んだ本のなかで、実は毎年自分自身の「ベスト10」を選んでいる。それを昨年に続き当コーナーでご紹介してみたいと思う。 ただし、前述したとおり、読む本のほとんどは「本格」推理小説、しかも基本的には文庫本(の新刊)という点はふくみおきいただきたい。
では早速、以下で(タイトル・著者・出版社)。 @『模倣犯』宮部みゆき(新潮社) A『ネジ式ザゼツキー』島田荘司(講談社) B『陰摩羅鬼の瑕』京極夏彦(講談社) C『重力ピエロ』伊坂幸太郎(新潮社) D『緋友禅』北森鴻(文藝春秋) E『テツはこう乗る』野田隆(光文社新書) F『ドスコイ警備保障』室積光(小学館) G『アンノウン』古処誠二(文藝春秋) H『スイス時計の謎』有栖川有栖(講談社) I『神のロジック 人間のマジック』西澤保彦(文藝春秋)
推理小説以外の本は、EとFだけ。やっぱり少ない・・・。全体を通すと、ミステリー豊作の年だったのかな、と思う。 個別ではランクインしなかったけど、出版社では老舗である『東京創元社』が非常に頑張った印象。
全部にコメントをすると長くなるので、ランダムで幾つか解説を。 @はもう文句なし。年初1月に読んだ本だったけど、読み終わった瞬間、「あぁ、これが年間トップだ」と思った本ですから。この雑記にも書いたけど、是非読んで欲しい一冊(正確には5冊ですが・・・)。 A、Bは別途書いているので省きます。C、実はかなり暗い話なんだけど、伊坂さんらしく明るいテイストでまとめたところが凄い。伊坂さんと言えばランクインしなかった「陽気なギャング〜」も良かったですね。Gは第14回メフィスト賞受賞作。わたし、正直言ってメフィスト賞作家とは肌が合わないのだけど、古処さんのこの作品は非常に良かった。ただ、帯がねぇ・・・。不肖・宮嶋さんの解説そのものは良いけれど、あの帯だけは辞めて欲しい。下品だし内容にはそぐわない。
−−いずれにしても、もう2007年は始まっていますからね。昨年は昨年として、今年も面白い小説を読ませてくれ!期待しているから!
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