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2008年09月22日
■「高い授業料」
先週末、話題となっていたリーマンの動向についてなんとなく市場は救済されるものと思い込んでいたようです。ベア・スターンズをJPが買い取ったのだから今度はバンカメが買い取るというシナリオに納得していたように感じます。かく言う筆者がそう信じ込んでおりました。
このままでは破綻の危険があり、それにつらなる信用不安の増大がもたらす市場の動揺は抑えておかねば世界全体におおきな影響を与えてしまう。
週末の2日間を費やし、政府、FRB、ウォール街の実力者が揃って話し合われる中でまさか最悪のシナリオに至るとは思いもよりませんでした。
何故、ベア・スターンズは助けてリーマンは助けない?放置すれば市場の不安は次の生け贄を探し始めてしまうだろう。そんな指摘があっても敢えて政府は公的資金の注入を初めから拒否していた理由は、大雑把に以下のような点にあるようです。
ベア・スターンズの時すでにこの危機は予想可能であり、市場はそれに対処する時間もあったはずである。ベア・スターンズの時よりはるかにアドバンテージがあったにも拘らず同様の危機に直面してしまったリーマンを同様に扱うならモラルハザードに歯止めがかからない。
どうやら、予定調和の影に隠れてあまりにも他力本願でありすぎたようです。代償はかなり大きなものになってしまいましたが、この高い授業料を無駄にしないようにしなければいけないと考えさせられました。
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