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2008年09月15日
■「泡が尽きるまで」

ポールソン米財務長官がまたも日曜に緊急記者会見。彼はこのスタイルに味を占めてしまったのでしょうか?
内容は既にご存知の通り、ファニーメイとフレディマックの救済策です。救済策の内容は省きますが、市場にはしっかりとインパクトはあったようです。

何より財務省、連邦住宅金融局(FHFA)、FRBの三者共同発表とし、計画継続の重要性をも考え、次期大統領候補である2氏にも説明済み。法案を審議する議会にも根回し済みという気合の入れようです。正にアメリカが挙国一致でこの問題に取り組んでいる姿勢を世界にアピールしている点は大きいです。

勿論、このアナウンスメントと施策の実現だけで全てが解決するとは当のポールソン財務長官もまた市場も考えてはいません。先週の雇用統計を見ても明らかなように、当のアメリカの経済環境が悪化しているのですから。が少なくとも市場に渦巻く不安心理がかの2社の資金繰りを悪化させ、結果破綻という最悪の状態になることだけは回避されたといえます。

以前にも少し触れましたが、今の市場はどこかの市場で暴落が起これば、その下げの損失を穴埋めしようとして関係ないほかの市場で売りが殺到する。そんなメカニズムで動いています。
これまで、投資資金の最後の行き場ともなっていた商品市場が下落をはじめ、これに連動して各市場も下げてしまいました。今は必死に投資資金のアンワインドをかけている状況ですが、投資資金は一旦キャッシュとなった後は、それが投資資金である限りどこかに投資しなければなりません。どこの市場も下げ続けバブルが尽きたときは残ったお金は再びどこかの市場に流さねばならなくなると思います。バブルが尽きるまであとどれ程の下落が必要かは神のみぞ知る、ですが思いの外早いタイミングでそのときは訪れるかもしれません。



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