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2008年06月30日
■「FOMC」

今週は、FOMC。最近のインフレ警戒ムードは一時、利上げすら見込む動きも出ましたが、実体経済の脆弱さや、ウォールストリートジャーナル紙の「据え置き」観測記事によって鎮静化。市場コンセンサスは「据え置き」が大勢となっております。

先週も書きましたが、当局の警戒はインフレに留まっていません。景況感の悪さは明らかであり、原材料価格高騰による物価上昇だけをみて簡単に金利を操作してしまえば次に到来するリスクの重大さまでを十分認識していますから、ここでの利上げは無いものと思われます。

当然、市場もその後のステートメントに注目を移しています。どのような言葉で据え置きの中、最大限のインフレ警戒を示すのか。トーンが強すぎれば「据え置き」ではいられないですが、弱ければドルの水準が保てなくなる危険があります。

“卵”が先か、“にわとり”が先かの論争のようになってしまいますが、例えばステートメントのトーンが弱めであっても、米当局が「強いドル」を望んでいることは明らかなので、注目しながらもドルの暴落までは無いものと思っています。
一方かなり強めの内容であっても、実態経済の状態からドルの高騰も難しい。
為替相場としてはレンジ内での動きに留まることをある程度予定した上でステートメントを待っている状態でしょう。

この予定調和的な中での動きを超えることは難しそうです。対ドルでの各通貨の動きがそのように制限された中となると、後は個別の通貨ごとの強弱で売買がされ易くなる。
以前も触れましたが、現状最も利上げから遠い国であり絶対的な金利水準の低さが、クロス円での円安を」徐々に進行させていきそうです。



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