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2008年06月02日
■「インフレ対策」

あいも変らず、為替相場はこう着状態。そんな中各国の長期金利は上昇しています。
世界的なインフレ懸念さらにはスタグフレーション?との懸念もあります。

その要因は、原油、穀物といった商品市場の止まることを知らぬかのような騰勢です。
新興国の旺盛な需要に支えられた原油の高止まり、環境問題と代替エネルギー問題に後押しされての穀物の高騰。こうした需要増の上に、サブプライム問題が引き金となった景況感の悪化観測が運用資金を勢いのある商品市場へとシフトさせさらに上昇圧力を高めています。

原油、穀物は様々な製品の原材料となっていますから、この上昇はいずれ全体的な物価上昇をもたらすことになります。

先週発表された4月のFOMC議事録から、実施された0.25bpsの利下げがかなりもめた上での決定であったことが判明し、いよいよインフレ対策へと軸足が移り始めているぞと市場が織り込みだしました。

金利上昇圧力は米国だけに止まらない状況です。それは物価上昇圧力が商品市場の高騰に現れている点からもわかります。
商品相場がまだ買えると思われているうちは上昇してしまうので、もう買えないと思わせるように資金を締める必要があります。そうなればシフトしていた投資資金も別の投資先を求めて流れ出すでしょう。

さりとて実体経済の悪化懸念がくすぶる為、手放しでドル一辺倒の買戻しも難しい。当面は金利選好色の強い相場となって相対的にクロス円での円安がジワリと進み易くなりそうです。



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