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2008年05月19日
■「節目と言うには早すぎたようです・・・・」

前回、GWが一つの節目となるかもしれないとコメントしました。おそらく市場参加者の中にも同じような見方の方がいたのかもしれません。
サブプライム問題に端を発した市場の信用不安に終止符を打ち、再びアメリカに資金が流れ出す。

確かに、悲観論が支配していたこれまでの市場はいわば信用不安のバブルのようでありました。不安が不安を呼び、市場の下落が更なる下落を誘発する。このまま行けばどこまでも行ってしまいそうな。

しかし、その下落に加速がついても市場は需給バランスで動きます。売られ過ぎればやはり買戻しが入るものです。その逆もまたしかり。

ドル円が95円台まで示現しながらその滞空時間が短く終わったが市場は信用不安に支配され、この一回で終わらないと多くの人が思っていた。一方でこの不安心理払拭のために次々と手が打たれ、なかなか100円を割れない。注目したアメリカの金融機関の業績報告は決して良いものではなかったが心配した程の悪さでもなかった。

ドル売りの反動で買われ続けたユーロはさすがに買われすぎ感が強まっていた。双方で行き過ぎたか?という逆の不安が支配したところからドルは買い戻されたわけですが、今度はやや楽観論が強くなりすぎてしまったようです。

サブプライム問題が実体経済に影響を及ぼすのはこれからと言われている。発表される指標は悉く悪い。相場も伸び悩んできた。

まるで振り子の振幅が摩擦によって徐々にその振り幅を縮めていくようにも思えます。為替のフローからもそれが伺えるようです。システム系のファンドはこの間、悉く底値で売り、高値で買う流れとなっており、変動率も下がっているようです。

本当の大きな節目はこの振り子の収束点が近づくまで待たねばならないようです。



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