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2008年04月21日
■「それ以上でもそれ以下でもないG7」

週末にG7が開かれました。サブプライム問題に端を発した世界経済への景況感悪化に関して、主要国の金融当局者がどのような声明を出すのか注目が集まりました。

今回は、主要国の大手金融機関の代表者をも集め、完全非公式ながら討議の場を設けました。完全非公式は当初から示されていたのですが、声明内容に今回のこの討議内容を示唆するような箇所が見当たらないことや、現状打破への具体策が示されなかった点をして失望する声が多かったように思われます。

G7の形骸化が言われて久しいですが、今回ばかりは市場がやや過度な期待をしすぎた感じがします。個人的には民間金融機関の代表を集め、指導的な話に終始したとは思えず、かなり突っ込んだヒアリングがなされたはず。と考えています。
そして、当初発表の通り完全非公式なのですから、その内容を声明中に読み取ろうというのも過剰な期待だったのではないでしょうか。

しかし、では全く無意味であったのかといえばさにあらず。彼らを呼んで討議をしたこと自体に大きな意味があり、先走ろうとする市場に心理的なくさびは打てているはずです。

声明文中においては、為替に関する文面が大幅に修正されました。既に各方面で指摘の通りドル安に対しての懸念を表明したのは2004年2月以来です。主要国政策決定者の意見が一致を見ること自体が稀なことである為、滅多に変更のない文面の修正はそれ自体で大きな意味と権威を持つものと思います。
各金融機関のレポートにおいてもこの点にだけは相応の敬意を払っています。現時点で即協調行動とはならないであろうとしながらも、その警戒感だけは大なり小なり盛り込んでいることでも、既に市場参加者がドルの一方的な下落を見込んだ動きには出難い状況を作り上げたと言えます。

おそらく、これからもG7の影響力はここまででしょう。しかし、私はそれで十分であるように思えます。

今週は米主要金融機関の業績見通しが次々と発表されます。月曜のワコビアでも分かるとおり相当ネガティブなものが予想されます。当然市場はその発表をみて素直な反応を示すでしょう。しかし、このG7の声明で過度な暴走だけには歯止めがかかるのも確かではないでしょうか。



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