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2008年02月18日
■「大統領選が面白い時間との戦い」

市場への影響は軽微にも関わらず、実は稀にみる大激戦で全米を沸かせている大統領候補予備選。
全米50州のうち半分近くの予備選が集中するスーパーチューズデーが先週終わりました。
通常民主、共和両党共にこのスーパーチューズデーでそれぞれの大統領候補が粗方決まるわけです。
共和党は下馬評の高かったジュリアーニ氏が早々に離脱するなか、マケイン氏がこの天王山で圧勝しました。2番手につけていたロムニー氏もこのスーパーチューズデー後に撤退を表明。ハッカビー氏が残ってはいるもののその差は歴然で、このままマケイン氏で決まりそうです。

一方民主党は大激戦です。ヒラリー氏、オバマ氏ががっぷり四つで一歩も引かない。このスーパーチューズデーも両者譲らず。獲得代議士数ではヒラリー氏が一歩リードしているものの全くの僅差。このまま夏の党大会までもつれるのでは?という観測すら出る状況です。
下馬評では資金力、知名度、経験とヒラリー氏が全てにおいて抜きん出ていましたが、緒戦のアイオワでまさかの3位敗戦。トップに立ったオバマ氏が一躍時代の寵児となりました。

民主、共和でこれほど明確な差が出た背景はいくつかあります。
一つに、双方の予備選の扱いがあります。民主党は獲得票の比率によって代議員を按分しますが、共和党ではいくつかの州で、トップ候補がその週の代議員を総取りする仕組みになっているそうです。この結果、ある程度まで予備選が進めば自然と大勢が明らかになります。

2つ目は、両党の今の勢いです。レイムダック化したブッシュ政権サイドにある共和党としてはある意味この予備選も消化試合の色合いが強い。一方民主党はこの予備選に勝てば即大統領がみえてきます。しかもどちらが勝っても「史上初」の冠のおまけつきです。盛り上がらないわけがない。

民主党サイドに懸念が出るとすれば、この予備選の勝敗がずれ込み過ぎて、両陣営が本選前に疲弊してしまうことでしょうか。圧倒的な資金力を誇っていたヒラリー陣営もこの激戦に相当の資金を投ぜざるを得ずかなり資金がタイトになっているとの報道もあります。

今週末行われた予備選ではオバマ氏が勝利し、ますます混戦の度合いを強めています。次のヤマ場は3月4日のテキサス、オハイオ、バーモント、ロードアイランドとなりそうです。



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