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2007年12月24日
■「打つべき手は打ってます」
先週12日にFRB、ECB、SNB(スイス中銀)、BOE、BOC(カナダ中銀)が資金調達圧力緩和措置を発表しました。
FRBは預金金融機関を対象に入札方式の資金供給窓口TAFを導入。これまでプライマリーディーラー以外の預金金融機関がFEDから直接資金供給を受けるには公定歩合による借り入れしかなかったのですが、TAF導入により彼らにも市場レートでの借り入れが可能となりました。
そしてFRBはECB、SNBと為替スワップラインを設定しました。
これまで欧州の銀行がUSD資金を調達するにはインターバンク市場で調達するしかありませんでした。この状況下USDLiborの調達コストは上昇していますので、ECBやSNBを通じての調達が可能になったことでLiborの調達圧力が弱まり金利が低下してくることが見込まれます。
BOEは公開市場操作における資金供給額を113.5億ポンドにまで引き上げると共に、受け入れる担保の範囲も拡大しました。
BOCは資金供給の際に受け入れる担保として、一定の要件を満たしたABCPと米国債を認可する方向で検討を始めました。
今回も、市場への実質的インパクト以前に、各国の中央銀行が協調して流動性維持に当たっているそのこと自体に市場心理面におおいなる安心感を与えたことと思います。
先週FOMCを受けてドルに対しネガティブなムードが拡がったところでこの協調体制。さらに思いの外堅調だった指標を受けてドルは113円台へと上昇しています。
年明け後のサブプライム問題の影響は未だ不透明ながら、年越え資金難で悪戯に被害を拡げてしまう状況は回避できそうです。
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