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2007年10月01日
■「火中の栗を拾った福田氏」

自民党の総裁に福田康夫氏が選出されました。自動的に辞任した安倍首相の後を受けて新首相となるでしょう。例えば福田氏自ら25日の首班指名において何らかの口上をもって首班指名に総裁たる自分を指名させないようなことが無ければ(まあありえない話ですが)。

参議院において与野党逆転の状況に変化があるわけでなく、はっきりいって誰もやりたくない状況で、政権を担わねばならないというのは想像を超えた負荷でしょう。
(幕末の徳川慶喜よろしくさっさと政権を投げ出して、「お前らやってみろ」と言い出すのもアリでは?と思ったのは私くらのものでしょうか。)

これを責任と捉えるか、権力への固執と捉えるかは人様々でしょう。まあ後者を選ぶと話が広がらないし、国政に対しての前向きな姿勢にはならないことは確かだと思います。

自民党としてみれば、調整タイプの福田氏を担ぐことで野党との対話姿勢を国民に示し、この先の国会運営で与党側にマイナスイメージをつけない体制を固めたということでしょう。
国民にとって必要な法案までが政局の具とされるようであれば、戦局は一気に逆転します。

ここはもう我慢比べです。数の優位に頼れない与党が政策審議に真摯に取り組むなら、野党もこれまでのような国会運営では国民の支持が離れてしまいます。

微妙なパワーバランスが一体どちらの方が国政を任せるに値するかを判断させる絶好の機会となりました。ここからがガチンコの勝負となってくれることを期待します。

そうそう、福田総裁誕生を受けて、「派閥同士の密室政治復活」などという素っ頓狂なコメントを出しているようでは野党側にとって厳しい戦いとなるでしょう。自らの置かれた優位な状態を如何に崩すことなく解散選挙へと持ち込めるかを真剣に考えて行動してもらいたいものです。



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