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2007年09月24日
■「各国中銀のアナウンスメントはいかに?」

信用創造で成長してきた金融市場における信用不安が以下に根の深い問題なのかを見せ付けている状況です。流動性を大量に供給し、モラルハザードとの綱渡りのなかで政治的処方も打ち出して、事態の沈静化を図ろうとしてはいるものの、一つ地雷が爆発すると再び市場はどよめき混乱を始めてしまいます。

実際、市場でいくら資金をじゃぶじゃぶにしてみても、危ないと思われるところに資金を提供するほど甘くはありません。市場に資金が余っていても、彼らは調達に苦労し、高い金利を叩かざるを得ないので金利市場は落ち着きません。

では、効果が薄いからといって今の処方を止めてしまえばさらに混乱は深まります。この問題に即効性のある処方はなく、時間を必要としているのです。

さてそんな中、今週はFOMC、日銀政策金利決定会合、ECB理事会です。FOMCに関して、市場は既に利下げの幅を焦点としていますし、日銀もECBもこの状況で利上げには踏み込めず、据え置きであろうと見られています。

結果だけではほぼ予想通りの展開となりそうです。市場はその後の各中銀のアナウンスメントで動きそうです。原油価格に見られるインフレ懸念と、この信用不安沈静化との折り合いをどのようにつけながら当面の金融政策の舵を取っていこうとしているか。

先に書きましたとおり、この問題沈静化には時間が必要です。さりとてここまで次々と打ち出された政策に失態はなく、状況の悪化を予見させる材料らしいものも出てきておりません。

ドル円に関して言うならば、ドルも弱いが、政局の落ち着かない円もそうそう買える通貨ではないですから。



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