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2007年08月13日
■「FOMCステートメントに注目」

サブプライム問題でドルが各通貨に対して軟調だった先週、金曜日には更に追い討ちをかけるような弱い数字の雇用統計が発表されました。
市場コンセンサスは、非農業部門就業者数プラス12〜13万人であったのに対し、プラス9万2千人と10万人を割り込み、前月、前々月のリバイスも下方修正されました。

週半ばに一時、118円を割り込みながらも、119円台まで値を戻していたドル円でしたが、これには堪らず118円台へと値を下げました。週末にはサブプライム問題のきっかけともなったベアスターンズのトレーディング部門のトップ更迭予定とのニュース。
週明けのオセアニア市場はオーストラリアが休場で参加者の乏しい中ドル円は再び118円を割り込み117円20付近まで急落しました。この水準からは短気筋の利食いのドル買戻し、東京勢の参入と同時に輸入筋のドル買い、国内の投資資金のドル買いに117円台後半付近まで反発しています。

この間、ドル売りが引いてしまったわけではなく、国内輸出筋はお盆前の駆け込み需要もありかなり断続的に売りを出していたようですし、海外勢の円キャリートレードの巻き戻し需要もしっかり出ていたようです。

ここに来てのドル安と株安の状態は、ソレまでにいかにレバレッジのかかった投資資金が流入していたかということであるとは思いますが、さりとて然程にアメリカの景気後退までを連想するほどの材料か、となるとやや疑問が残ります。
サブプライム問題がこの時期に顕在化するであろう事は既に以前から予想されており、またその状況が予想以上に甚大かといえばそうでもありません。

実際アメリカの企業部門は依然として好調を維持しております。長期金利に関しても4.7%弱まで落ち込んではいますが、ここから更なる下落は想定しにくいところです。
為替にしても、現状の金利差では国内の投資資金がドル円での下げ足を鈍らせるでしょう。

今週のFOMCで政策金利の変更はないでしょうが、こうしたサブプライム問題に端を発した市場混乱に対して何らかのコメントが出てくるかどうか、注目したいところであります。



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