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2007年07月30日
■「起爆剤が延焼まで誘発してくれません」

先週金曜日、ニューヨーク時間に再びサブプライム絡みの報道をきっかけにドル円は下げ足を早め、一時120円台に突入しました。引けにかけてはやや値を戻し121円台前半で越週となりましたが、円キャリーに代表される投資資金の動きは外から見ると意外なほどボラタイルな動きをみせるようになっています。

週明け月曜日の早朝には、週末日本の報道各社が一斉に与党の苦戦を報じたことを材料に円売りが活発化、某情報ベンダーの電子ブローキングシステムがダウンして市場参加者が混乱したこともあいまって今度は122円台まで反発しました。

どちらの動きもきっかけとなった材料は然程新鮮味のある内容ではありませんし、高値警戒感で揺れ動く市場心理を反映した結果だったように思われます。

特に週初のドル反発の動きは、先週の急落を受けて下値でショートメイクさせられた参加者のロスカットをヒットし続ける結果となりましたが程なく121円台前半まで戻してしまい、戻りを売り損ねた参加者の売り圧力に上値を抑えられる形で推移しました。

さて、この週を挟んだドタバタ劇の一方の材料となった日本の参議院選挙。市場の材料としての役割は、はっきり言って大して事はないと思っておりますが、いよいよ今度の日曜が投票日です。

ご存知の通り、社会保険問題、閣僚の失言続発と失態だらけの与党は、まあ下馬評どおりの結果を受け入れざるを得ない状況でしょう。この状況で与党が勝利したらそれこそ本当のサプライズとなるのではないでしょうか。

しかし、個人的には一つ気になることがあります。マイナスイメージばかりの報道とは言いながら、ここまでのマスコミの露出度は圧倒的に与党特に自民党が高いのです。対立政党の存在感が全く感じられない。公示前までは民主党も決死の覚悟というイメージを前面に押し立てていたのですが、ここにきて目立たない。ましてその他の政党は活動しているのかと思うほどだと感じているのは私だけなのでしょうか?

どうして、もっとアピールしてこないのでしょうか?こんな時こそ耳を傾けてもらえるチャンスなのではなかったのでしょうか?黙っていても与党は数を減らすからとはいえ、与党批判のアピールだけのイメージしか残らないのでは寂しすぎます。

もっと前向きな政策論争を個人的には聞きたいと思います。そういった盛り上がりがないと、政権への怒りだけでは大きな流れは作れないでしょうし、ちっとも面白くならないと思う今日この頃です。



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