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2007年07月16日
■「今回の選挙では政局に異変なし」
クロス円が爆騰している中、ドル円はというと、なんか盛り上がらない。ドル円自体も上昇してはいるのですが、はっきり言って渋い。
クロス円の上昇の主体は、対ドルでのドル売りがメインだからなのです。この動きが各通貨の上昇を牽引し、対円の相場も上昇しています。ドル売りの流れなので、ドル円も頭が重いのですが、ドル以上に低金利の円は他の通貨に比べてドル売りの流れが強まらず、むしろ対円での他の通貨上昇に押し切られる形でドル円がじり高に推移しています。
暫くこの流れが続きそうで、ここ毎週のように円売りポジションへの警鐘といった変り映えのない話になってしまいましたので、今週は話題を変えたいと思います。
ご存知の通り、7月29日の参議院選挙まで3週間をきりました。衆議院では圧倒的な議席数を誇り、参議院に於いても6年前、今回改選議席分で大勝を収めた与党連立政権。今回の改選分は元々与党の議席数が圧倒的であったため、以前から現状の議席確保は至難の業と言われていました。これに追い討ちをかけるような年金問題、現職閣僚の自殺、問題発言による辞任。与党とりわけ自民党には嵐のような逆風が吹き荒れる中での選挙となっています。
2大政党政治の幕開けと騒がれた3年前の参議院選挙同様、野党民主党は追い風を受けての戦いのように言われています。しかし、3年前のような民主党への期待や盛り上がりが筆者には感じられません。おそらく与党は議席数を減らすでしょう。相対的に民主党は改選議席を増やすことにはなるでしょう。結果として参議院での与野党逆転の可能性も高いです。にも拘らず、民主党政権奪取に現実味が薄いのです。今回の選挙が参議院だから?衆議院の圧倒的差に影響がないから?
さにあらず。与党のマイナス面が露呈した結果の相対値以外に今回の予想の判断材料が無いことに問題があるのです。前回、郵政民営化問題で自民党が圧勝した衆議院選以降、民主党の行動にプラス材料が見当たらないのです。
2大政党制にあっては、相手の支持の相対的低下は即、自政党の支持上昇を意味し、政権交代に繋がるトピックスでありますが、完全な2大政党制となりきっていない現在の日本においては、単に無党派層の支持離れしかもたらしません。
政治を面白くするには、野党がもう一皮向けてもらう必要があると思います。今のまま選挙を進めれば野党は局地戦での勝利しか掴めなくなってしまうでしょう。
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