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2007年07月02日
■「またひとつ環境が整いました」

先週、順調に株価を伸ばしていたNY市場に、大きな波紋が投げかけられました。ベア・スターンズ証券系列のヘッジファンドがサブプライムローン絡みで大きな損失を抱え、本体のベア・スターンズが救済策の乗り出したというものです。

アメリカ景気の先行きに関しての不透明感が拭い切れない最大の要因のひとつがこのサブプライムローンに絡むものであることは以前より指摘されていましたし、実際2月の世界的株価下落の際にもこの問題は話題となりました。

ここまで好調な労働指標に支えられ、アメリカはソフトランディングに成功したと見られていたのだが、こうして潜在的な危機に火の手が上がってしまうとやはり冷や水以上の効果が現れてしまいます。

実際、ベア・スターンズの発表した支援額は、破綻したLTCM以来最大と言うのですから仕方ないでしょう。とはいえLTCMの時のような金融危機への不安までには至っておりません。既にS&Pやムーディーズがこれによってベア・スターンズの信用力が脅かされることはないともコメントしている通りです。この点は逆にアメリカの底力をみせる格好にもなってはいます。

しかし、今後しばらくこのヘッジファンドの影響はアメリカの景況感の頭打ち材料となることは間違いないでしょう。

一方、日本に目を向けるとBIS(国際決済銀行)が発表した報告書において、現在の円安への懸念を表明し、暗に日銀の利上げ実施を促す形がとられていました。既に筆者も数回にわたって指摘してきましたが、またしても大きな外堀が埋まったと言えるのではないでしょうか。

これによって、海外資金が円キャリートレードによって他の高金利資産へ投資する動きにはある程度自制がかかるものと考えます。残るは、国内の個人マネーの海外資産への投資意欲をどのようにして自制をかけていくかと言うことになります。群を抜く低金利下の日本にあっては日銀がいかに国内景気の腰折れを回避しながら金利を適正水準まで引き上げるかということに注目が集まることでしょう。

真綿で首が絞められるように(?)内外の円反転への環境は整いだしてきていると思います。



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